はいどーも!
精神科看護師のささやんです(^^)/
今回は食事に関しての解説です。
精神科では珍しくはないのですが、食事について知識が少ない人や困っている人が多い印象を受けます。
疾患によっては拒食や食事量の低下が見られていたり、誤嚥性肺炎を繰り返している人もいて、「どうしていけばいいんだろう??」って思いますよね(´;ω;`)
そして、食事についてはあまり研修や自己学習もしていないのが現状ではないですか?
僕が今まで働いてきた病院では、ST(言語聴覚士)がいなかったため、嚥下機能テストや嚥下機能訓練が出来ていませんでした・・・
そんな経緯もあり、食事ケアについて学んできました。
本日は
・ムセ込みが見られるケース
について解説していきます!
※今後は、「食事がうまく進まない」、「誤嚥性肺炎を繰り返す」、「看取り期の食事について」記事を書いていきたいと思います。
ムセ込みが見られるケース
- むせを理解する
むせたら肺炎になっちゃうでしょ?
この患者はむせちゃうし肺炎になっちゃうから食事止めましょう!!!
病院や施設で働いていてこんな声を聞いたことはありませんか??
そもそもムセってなんなんでしょう??
→ムセは誤嚥を防止する最後の砦です。
ムセは気管を守る防御機構であり、
・肺からの痰(異物)を喀出
・外からくる、煙や臭気をブロック
・飲食物の侵入をブロック
これらの機能がありますが、
・ムセがおこらない
・ムセが遅れる
・ムセの力が弱い
これらの異常があることで誤嚥してしまいます。
- むせのメカニズムとは??
異物が入ると
↓
異物の適度な感知(むせ反射の中枢が機能)
↓
肺へのの十分な吸気
↓
声門の閉鎖(声帯、仮声帯周囲)
↓
横隔膜の速やかな上昇(肺内気の圧縮)
↓
急激な声門の開放
健常者はこれらが適度に機能します。
まず異物の感知が出来ないとムセが起こらないため、誤嚥してしまいます。
(サイレントアスピレーション)
このため、ムセは必ずしも悪いものではなく、正常に機能しているのであれば、正しい反応なのです。
誤嚥と誤嚥性肺炎
誤嚥性肺炎とは・・・
皆さんよく知っているかと思いますが、誤嚥性肺炎とは、、、
・日本人の死因第3位
・高齢者の死因第1位
・高齢者の肺炎は誤嚥性肺炎が原因であることが多い
・誤嚥性肺炎の原因のほとんどは口腔内の細菌
- 誤嚥と誤嚥性肺炎の関係とは
「誤嚥」して「誤嚥性肺炎」至る人もいれば「誤嚥」していないのに「誤嚥性肺炎」になる人もいます。
誤嚥性肺炎には誤嚥の有無はもちろん重要です。
しかし、誤嚥性肺炎の8割は口腔内の衛生によって防げるといった知見もあり、誤嚥の有無よりも、身体の抵抗力がさらに重要になってきます。
また、「むせと誤嚥」、「誤嚥と誤嚥性肺炎」も必ずしも一致しているとは限りません。
「むせ」が働いて平気な人もいれば、「むせ」ているのに「誤嚥」する人もいますし、「むせ」ていないのに「誤嚥」する人もいます。
先ほども解説しましたが「むせ」るのが問題なのではなく、「むせ」に異常がある事が問題なのです。
誤嚥を予防するには「むせ」を強くするアプローチも重要なんですね!!
- むせの原因はどのようなものがあるのか?
・口の中で食物が拡散する
・食物を奥へ送り込む力が低下している
・口腔内の食物の保持が出来ない
・嚥下反射が遅い
・鼻に食物が逆流する
・咽頭において嚥下力に低下がある
・のど仏が上がらない
・気管が閉鎖しない、食堂が開かない
・咳嗽反射がない
・強い咳嗽がでない
と色々な原因があります。
と色々な原因があります。
他にも麻痺や一側性の大脳病変、神経疾患、多系統萎縮、サルコペニアなどの障害特性っもあるので既往をしっかりとチェックしておくことが大事!!
支援方法には嚥下訓練、発生訓練や、ブローイング訓練、アイスマッサージ、舌の筋力増強運動、首の筋力増強などの訓練方法があります。
食事形態の調整やトロミの強弱など食物の調整も考えていきます。
原因別によって支援の方法が変わってきますので、原因をしっかり把握し対処していきましょう!!!
以上ムセが見られるケースでした!
人間の正しい防御反応を理解して、食事援助につなげていきたいですね(^^)/
次回食事がうまく進まないケースを解説していきます<(_ _)>
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