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統合失調症の急性期治療

精神科看護

はいどーも(^^)/

精神科看護師のささやんです!!

今日は統合失調症の急性期とはどのようなことかを解説していきます。

統合失調症については下記記事を参照してください( *´艸`)

自分も精神科の急性期治療病棟で勤務していますので、急性期を学ぶことの大切さは実感しています(´;ω;`)

急性期って大変なイメージですよね。

患者のどこを観察して、何をアセスメントしていいのか、見るところがたくさんあって難しいです。

この記事を読んで少しでも力になれれば幸いです( *´艸`)

急性期のアセスメント項目

急性期状態に関して精神医学、精神看護学では一般的に急性期の症状として下記の項目があげられます。

①外界

②自己ー他者関係

③言語危機、ブラックホール体験

④主体

⑤身体

⑥行動ー欲動面

⑦感情ー気分面

また救急、急性期における状態像として

①幻覚妄想状態

②興奮状態

③昏迷状態

④滅裂状態

⑤そう状態

⑥うつ状態

⑦不安焦燥状態

⑧意識障害

状態像を見たほうが臨床的には分かりやすいかもしれませんね(^^)

統合失調症の急性期というのはツールで測れるものではなく、患者と医療者の間に現れてくる現象で把握できるものもあります。

例えば、大声、興奮、怯え、多弁などは患者を見ればわかるものです。

しかし、疎通が取れないであったり、自傷他害の危険がある、思考障害があるなどは患者とのやりとりがないとわかりません。

つまり「患者から表出される現象」「患者とのやり取りで確認される現象」に分けて急性症状を整理することが臨床的に役立つと思います。

統合失調症の急性期看護

まず大原則としては看護者が患者に侵入的に働くような行動はNGです。

例えば、身体に直接触れたり、強制的に勧めたりすることです。

自我境界が曖昧になっているところなので、侵入的に働く行動や刺激を排除します。

物理的な環境条件でいうと、騒音が入ってこない静かな部屋を用意するなどです。

また見守ることも重要になってきます。

患者自身が自我を守ろうとする自己治癒力があります。

自己治癒力があると考えると、「安直」「何もしないことで無責任」など感想がある人もいるかと思います。

ただ、これまで様々な方法をもってしてもうまく解決されてこなかったのだとすれば、発想を変えて、患者自身の力に委ねることもケアの方法とみてもいいと思います。

ただ何もせずに見ているというわけではなく、保護的に見守るというのが重要になりますので勘違いしないでくださいね(^_-)-

保護膜という考え方

スマートフォンの保護フィルムのイラスト | かわいいフリー素材集 いらすとや

正常な人の心(精神構造)を正常な円だとすると、急性状態の患者の心は自我が崩壊しかけている状態であり、破線(点々の線)で例えられます。

自他の境界が曖昧になっており、外部の刺激を受けやすい状態。

刺激が直接的に作用して自我を脅かす状態になっています。

それを防ぐために保護膜という考え方が重要になります。

看護としては、

①外側に保護膜をはる。

②内側から保護膜を張らていくのを遮らない!!(自己治癒力を信じて保護的に見守る)

が考えられます。

①看護者が保護膜を張るとは

人的環境におよる保護膜・・・患者を取り巻く人的環境を整え、安心させる。他者との信頼関係を築けるように脅威を与えず、保護的にかかわることが重要。具体的にはプライベート空間へ入るのを慎む。体に直接触れない。身の回りのものに直接触れない。などの配慮が必要。

自我が解体しかけている患者にとっては、このような刺激も、自他の境界線を踏み越える行為になる可能性がある。

・物理的環境による保護膜・・・守られていると感じるような個室や、場合によっては保護室も有効な環境である。

・身体のゆがみに対する保護膜・・・自分が自分であるという一貫が持てない場合もあり、それは身体に対する知覚も同じようなことがある。身体近くが良く働いているか観察し、危険を避けることが重要である。

・時間間隔のゆがみに対する保護膜・・・よく「待てない」患者を見かえると思う。これは時間感覚も急性期状態だと時間が続いている感覚がなくなっているからである。あるのは「今」という瞬間だけなので、「待つ」ということが出来なくなります。看護者としては「待てない」患者に対して不安を増強させないように即座に対応するなど、待てない状態である事を理解した、保護的なかかわりgは必要になる。

②内側から保護膜を張らていくのを遮らない!!(自己治癒力を信じて保護的に見守る)

例えば徘徊や自閉といった症状。

これは、内側から保護膜を張ろうとする行動なのかもしれない。

なので、看護者は、無理に介入しようとすることは、内側から保護膜を張る行為を妨げているだけなのかもしれません。

「疲れすぎない徘徊」「正しい自閉」などを保証することが看護師にできることだと考えます。

まとめ

統合失調症の症状や内面ではどうなっているのかを想像することで、患者に対して何をすればいいのか、逆に何をしたらいけないのかがわかってきたと思います。

保護膜という考え方を忘れずに、患者に関わることで、今までと違った視点で物事を見ることが出来るようになるかもしれませんね!!

ではここまでありがとうございました<(_ _)>


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