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興奮している患者の対応

精神科看護

はいどーも(^^)/

精神科看護師のささやんです!!

今回は「興奮して大声を上げている患者が頓用薬を拒否していたらどうするか?」です。

色んなパターンが考えられますね。

応援を呼んで力ずくでも注射をする?

危険を顧みず患者のそばで傾聴する?

あまりにも興奮が強くて隔離とか拘束とかする?

倫理的にはどのような行動をとることがいいのでしょうか??

解説していきたいと思います。

興奮して大声を出していて頓用役薬も拒否がある時の対応

結論から言えば、大声をだしている「患者をどのように捉えるか?」

大声で叫んでおり、他患者やスタッフへ迷惑行為をしている患者なのか?

それとも、叫ばずにはいられないほど苦痛な状態であるのか?

答えは後者です。

迷惑行為をしたくて叫んでいる患者は今まで一人も見たことがありません。

看護師が患者の状態をどう捉えるかで、対応が変わってきますね。

まず患者は

なぜ大声を出さなければいけないような状況なのか?

頓用役を拒否する理由はあるのか?

などを考え、患者の意思を尊重しながらその時とりえる最善の策を取っていく必要があります。

患者の状態を理解する

興奮している患者が頓用役を拒否することはしばしば見られます。

「大声は迷惑だから、頓用薬を飲んで落ち着こうよ・・・」といら立ちを覚えることもあるかもしれません(´;ω;`)

ただ、まずは患者の状態を把握しなければなりません。

すべてが病状のせいだけではないからです。

例えば、、、

・患者が大声を出す時間帯

・病棟の様子や雰囲気

・抗精神病薬の変更

・面会者の有無

・身体的状況の変化

など

患者の背景にあるものを考えます。

そんなに叫んでしまうほど何がつらいのかを患者本人に聞いてみてもいいかもしれません。

また、なぜ頓用役を飲みたくないのか?

・頓用薬を飲むこと自体が嫌なのか

・看護師に命令された気がしたのか

・副作用を気にしているのか

などの理由があります。

患者が叫ぶことで何を求めているのか、どうしてほしいと思っているのかを理解することが重要です。

看護師(自分)の状態を把握する

看護師は自分自身にどのようなことが起こっているのかも把握することが重要です。

気付かないうちに良かれと思っているものを患者に押し付けることになるかもしれません。

では、どのようなことを考えているのか?

それは、患者の頓用薬を飲みたくないと気持ちを大切にしたいと思うかもしれません。

これは患者の自己決定を尊重したいということです。

しかし患者の自己決定を優先すると、興奮が長く続くかもしれません。

他患者に危害が及ぶかもしれません。

看護師に「頓用薬を使って早く症状を鎮静させたほうがいい」という考え方があるかもしれません。

看護師は患者に良いと思われるケアを行いたいはずです。

患者の自己決定を尊重したい思いや、看護師として薬を飲んで良くなってもらいたい思い、他患者への影響を減らしたい思い

これらの中で葛藤が起きているかもしれません。

葛藤にどのように対応していくか

ジレンマ写真素材、ロイヤリティフリージレンマ画像|Depositphotos®

このような葛藤を解決していくのはとても難しい問題です。

そんな時は各対応のメリット・デメリットを考え少しでもメリットが大きく、デメリットが小さいものを選ぶと良いかと思います。

まずは患者が苦痛を感じているように見えることを本人へ伝え、周囲の患者も困っているようだと伝えます。

そのうえで様々な対処法の中から患者と一緒にどれが良いのかを考えていきます。

一歩的に手段を押し付けるのではなく、患者が自分に必要な方法を看護師と一緒に考え、対処できる力を引き出すことが重要です。

「患者が頓用薬を飲まされた」という体験ではなく、「頓用薬を飲んだらよくなった、落ち着けた」体験となるような介入をしていきましょう。

自分の行動を選択できるような介入が、患者の力、ストレングスに変わっていくのだと思います。

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